令和7年11月27日 JICA研修
本校では毎年、JICAの研修を受け入れています。今年度は「インクルーシブ教育実践強化(すべての子どもを支える授業づくり)」というテーマで、中南米7か国(メキシコ、ベリーズ、ドミニカ共和国、ニカラグア、ペルー、パラグアイ、ウルグアイ)10名の研修員の方をお迎えしました。



会議室で挨拶を終え、まずは幼稚部の見学です。りす組、うさぎ組、ひよこ組と回りました。幼稚部の教室の構造化や年齢ごとの支援の違いなどについて説明をしていきます。見学の多い本校では、見学者が来ることを楽しみにしている幼児が一定数います。(お母さんが来ていないかと見学者の中を探し回る幼児もいます。)りす組では沢山の見学者がいることに喜び、駆け回る幼児もいて、見学者にも笑顔がこぼれます。


うさぎ組では朝の会を見学し、ひよこ組では運動遊びを見学していただきました。幼児が自ら椅子を運び、きちんと座っている様子や、活動に参加している様子を見て、「どうして幼児がこんなに落ち着いて活動できるのか?」と質問をいただきました。幼児が十分に安心できる関係づくりや、幼児たちにとって見通しの持てる環境、情報提示、活動のルーチンなどを整えることなどについて、説明させていただきました。





その後は小学部校舎や特別教室をご案内しました。廊下に掲示されていた修学旅行に向けた調べもの学習の掲示を見ていただいたり、プレイルーム、ランチルーム、デモホームを回りながら、偏食への対応、宿泊を題材にした入浴の指導など、特徴的な指導について説明したりしました。見学に来られる方の多くが海が見える環境に驚かれます。今回も皆さん、海や山の写真を撮っていらっしゃいました。


小学部では1・2年生の合同授業を見学していただきました。その後、1年生の食育の様子や、スケジュールの使い方、ワークシステム(自立課題)の使い方などを見ていただきました。
午後には学校概要として、自閉症教育とインクルーシブ教育に対する取り組み、大学や特総研との連携などについて説明しました。また、幼稚部の他機関との連携や、小学部の交流及び共同学習の進め方、卒業時の引継ぎや卒業後の支援などについて、各学部主事から説明させていただきました。説明後の質疑応答では、国ごとの制度の違いや、心理検査の実施の仕方など様々なご質問を受けました。毎年のことではありますが、制度の違いなどについては、こちらも大変勉強になります。毎年、様々なご質問に十分にお答えできる時間がなく、最後は時間に追われて終わらざるを得ないのが申し訳ないのですが、様々な情報交換、協議を行えるこの研修をとてもありがたく感じました。


最後に全員で記念写真を撮り、終了となりました。研修に来た皆さんから、様々なお土産をいただきましたのでこちらも紹介させていただきます。わざわざ久里浜まで見学に来てくださった皆さん、本当にありがとうございました。
