筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba
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中国 厦門市(アモイ)日本特別支援教育視察団 研修と幼稚部S君の案内

 6月12日(火)中国アモイ市の特別支援学校の先生や自閉症の人たちに関わる医療機関の方々12名の研修を実施しました。

 まず、朝の子供たちの登校の様子を見ていただきました。その後、みんなで幼稚部プレイルームに近付いて行くと、S君の「おいでー、おいでー」という大きな声が聞こえてきました。

 幼稚部年長のS君は、学校にお客さんが来ると、いつも笑顔で迎えてくれます。最初の頃は、お辞儀をしたり、お客さんの手を引っ張ったりして、自分の好きな場所へ連れて行ってくれていました。大抵、目的とは違う場所なのですが、みんなS君の笑顔に導かれていました。そのうち、S君はクッションを上に投げてキャッチするなど、自分ができることを自慢げに披露してくれるようになりました。でも、他の子供たちは給食を食べたり、違う活動をしたりしていることがありました。


1.jpg 今回も、「どうぞ」と言って、お客さんたちを年少の教室に連れて行ってくれました。S君の学級では朝のあつまり活動をしていたのでS君の教室に移動しました。先生が一人ずつ名前を呼んで子供たちが返事をし、自分の顔写真が貼ってある円柱をトーマスのボードの穴に入れるという活動をしていました。ちょうど、Hちゃんの番でした。Hちゃんは円柱を入れると、自分で拍手をして、お客さんたち全員にハイタッチをして回りました。Hちゃんは嬉しそうで満足そうでした。

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 すると、S君は自分の椅子に座り、背中を伸ばし、自分が呼ばれるのをじっと待ちました。そして自分の名前を呼ばれると、しっかりお返事をし、写真を上手に入れることができました。お客さんも大喜びでした。それを見たHちゃんも大喜びでした。その後、他の友達もお客さんにハイタッチをして回ったり、いつもより大きな声で返事をしたりしました。4.jpgS君は「みんなと同じように上手にできている僕を見て」と思ったのでしょうか。それとも「僕の方が上手にできているよ」と思ったのでしょうか。いずれにしても、自信をもってみんなと一緒に活動ができました。また、できた瞬間のHちゃんの拍手や他のお友達の「僕もできるよ」といった様子からも、子供たちが、集団の活動を通して、成長していく姿を感じることができました。

 その後、他の学級や、学校の施設の見学後に、小学部1年生の音楽の授業を見ていただき、休憩を挟んで授業検討会をしました。

 中国の先生方からは、意見や感想が活発に出されました。子供一人一人の授業のねらいに関することや、楽器の取り扱いの指導に関すること、特別支援教育の教師の資格や経験についても質問されました。また、今回の授業は、男性教師が中心になって行ったのですが、音楽の授業を男性の教師が行っていることに、驚かれていました。中国との違いを感じました。今後も実践を通して、有意義な研修を実施できるように努めたいと思います。

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