筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

4月26日 新しい6年生 ~学部集会に見る成長ぶり~

4月26日 新しい6年生 ~学部集会に見る成長ぶり~

 今年度1回目の学部集会があった。新1年生の紹介、4月生まれの児童や教師のお祝い、学部全体での遠足のお知らせ、今月の歌が内容だった。今日の集会で一番印象に残ったのが、様々な役割を担った6年生の成長ぶりだった。

 新しい6年生は、3月まで5年生である。3月卒業した6年生がいるうちは、頼りなく見えることもあった。だが、6年生に進級して1か月にも満たない今日の姿は見違えるようであった。何かができるようになったという成長ぶりではない。集会の場を感じ、その中で自分の役割を果たそうとする姿が素敵だった。

 司会が好きで、これまでも何度か行ってきたY君は、遠足の行程を、アドリブを交えながら説明することができた。パソコン操作を心得ているH君は、進行に合わせてスライドをタイミングよく動かした。順序や位置に対してこだわるN君は、7枚のプログラムカードを、プログラムが終わるごとにきっちりと外してくれた。

 K君とJ君は、挨拶係である。二人とも、言葉が少しずつ増えている。K君は「はじめの言葉」、J君は「おわりの言葉」である。教師と一緒に、ステージ(15㎝程の台上)に上がり、教師が「これから(これで)学部集会を」と言うと、K君とJ君がそれに続けて言う。K君は、一文字ずつを確かめるように「は・じ・め・ま・す」とはっきり言った。J君は、少し早口になったが「終わります」と大きな声で言った。子供たちもしっかり聞いていたが、K君とJ君が言ったとき、教師たちが思わず拍手していた。

 この日、一番長い時間、役割を果たしたのはR君だった。R君の役割は、プログラムの最初の方で毎回行われる「集まりの歌」で、歌に合わせて各学年に「うちわ」を配ることである。「♪しょうがくぶのおともだち・・」で曲(工藤教諭作)が始まり、途中で「♪さいしょは、1ねんせい」「♪つぎは、2ねんせい」という歌詞に合わせ、それぞれの学年の子供たちに手を挙げてもらい、そこにR君がうちわを持っていく。うちわには、「〇ねんせい」と書かれている。

曲が始まる。6枚のうちわをもったR君は、リズムにのって体を揺らしてはいるが少し緊張感も感じているようだ。「♪1ねんせい」のときには、目の前で教師と一緒に手を挙げたY君にうちわを手渡すと少し笑顔をみせた(写真)。曲が進み、学年が進行していく。5年生のときには、5年生の前まで行ったが誰に渡したものだろうかと戸惑う場面があった。その様子を見て、5年生のT君が立ち上がって受け取ってくれた。R君、ほっとしたようだ。最後は、自分の学年である6年生だ。ここは、安心したような表情でクラスの友達の席に行き、J君に押し付けるように渡した。全部終わって、すっきりしたような表情でステージに戻ったR君は、リードしていたT先生の拍手に迎えられた。

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 今日の学部集会では、6年生一人一人に相応しい役割があった。そして、それは責任をもって行うべきものとして割り振られ、そこにいた子供や教師たちとのやりとりの中で遂行された。こうした人と人との関係の中で、子供たちは自分を知り、成長していくのだろう。