筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba
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5月31日 ♪はじまるよったら、はじまるよ♪ ~幼稚部の朝の集まり活動~

5月31日 ♪はじまるよったら、はじまるよ♪ ~幼稚部の朝の集まり活動~

 朝、登校して思い思いに遊んでいる子供たちの耳に、ピアノの音が響いた。「♪はじまるよったら、はじまるよ、はじまるよったら、はじまるよ、いちといちでにんじゃだよ、ドローン♪・・・・・」という先生たちや子供たちの歌声に誘われて、ブランコで遊んでいた子供や教室で遊んでいた子供が集まってきた。

 M先生のリードで幼稚部全員が参加する集まり活動が始まるようだ。M先生が耳に手を当て「かえるさんの声が聞こえるね。」と言うと、ゲロゲロという効果音が聞こえてきた。同時にM先生は、カエルのペープサートを取り出して子供たちに示した。

集まり①.png集まり②.jpg

集まった子供たちは、自分でベンチに座ったり、先生に抱かれたりしながら動くペープサートを注目している。前のベンチに座っていた子供たちがペープサートに近づいて、口のあたりに触る。

 ピアノの伴奏が聞こえてくる。M先生が「♪カエルの歌が聞こえてくるよ・・・・♪」の歌に合わせて、ペープサートの口を動かす。「ゲロ、ゲロ、ゲロ・・・・・」カエルの鳴き声に合わせて手を動かしたり、ジャンプしたりだんだん活動的になってくる。M先生のジャンプに合わせてうまく飛び跳ねる子供もいるが、まだじっと見ている子供もいる。 

 活動的になって前の子供が立ち上がると、後ろのベンチに座った子供には、カエルの絵が見えなくなった。2コーラス目に入ると、M先生は「後ろの子が見えないね。」と言いながら、後ろの子供たちの前に移動する。目にした子供たちの表情がキラッと輝いた。同時に活動が全体に広がった印象だ。なかなかうまい運びだ。

 ところで、この集まり活動に三々五々集まってくる子供たちに遅れて、教室に残っている子供がいた。遊びの途中だったのだろうか、まだ大きな集団に入る気持ちになれないのだろうか。今日は、一番年長の5歳児の学級に一人、T君が残っていた。そして、教室前にもう一人、S君がいた。そして、教室に近いところにU先生が居て、集まり活動に誘っている。

 M先生、「次は、たこやきマンボ、だよ。」と言って、小さなマラカスを配り始めた。取りにいく子供もいる。U先生も素早く取りに行き、教室にいたT君に手渡した。すると、T君の目がパチッと開き、U先生に伴われて集まり活動の場に参加していった。「たこやきマンボ」が始まる。ノリのいい曲で子供たちは立ち上がり、ジャンプしたり、マラカスを振ったり楽しんでいる。先生たちも子供に負けず、いや子供以上にハッスルして踊っている。楽しそうだ。T君は動き出すきっかけがほしかったようだ。

 この集まり活動、昨年度までは午前の終わりの活動として行われていた。今年度は、朝の遊びが終わる頃、9時半頃から始まる。聞いてみると、朝の遊びからの切り替えによいのではないかと考えたのだそうだ。そういえば、入学したばかりの3歳の子供たちが違和感なくベンチに座っている。教室で朝の会を行うと、離席が目立つのであるが、この集団の中にはちゃんといる場がある。音楽中心の活動ということもさることながら、参加に対する自由度の大きさも敷居を低くしているのだろう。