筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

「現場のYくん、聞こえますか?」 ~2月の学部集会~

2月2日 「現場のYくん、聞こえますか?」 ~2月の学部集会~

 今年度、最後の学部集会。いつものスクリーンの横に、今日はもう一つスクリーンがある。

 集会が始まった。司会の子供が「1 はじまりあいさつ」と言うと、担当の子供が仮設のステージに上がって挨拶をリードした。始まりの挨拶が終わると集会担当のK先生からお話があった。K先生は、「5年生の教室Y君、聞こえますか」ともう一つのスクリーンに向かって呼びかけた。すると、スクリーンの向こうでは、笑顔のY君が「聞こえますよ」と応じた。K先生が「5年生の皆さんも準備はいいですか」と問いかけると、Y君は「準備いいですよ」と、これまた即座の反応だった。今日は、5年生が教室からの参加となるようである。プレイルームと5年生教室を、インターネットの動画配信でつなぐ初めての試みが始まった。

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 今日は、学部集会であると同時に、今年度2度目の保護者参観日でもある。今回の参観日では、保護者に自分の子供さん以外の学級の授業を見るように促している。学部集会には、たくさんの参観者が予想され、それが保護者でもあるということで、子供も教員もはりきって準備をしてきたようである。

 ところが、5年生の学級で先週末頃インフルエンザが発生した。昨日には、3名が感染し欠席となった。Y君は、学部集会を人一倍楽しみにし、これまで司会などの役割を果たしてきてくれた。Y君のテレビ司会者のような話しぶりは、集会の雰囲気を盛り上げてきた。そうは言っても、インフルエンザを蔓延させる訳にはいかない。5年生の接触する範囲を限定する必要があった。そこで、5年生は学部集会に参加せず、別な学習をすることにした。

 昨日、このことを聞いたY君の落胆ぶりは相当なものだったようである。何とかできないか。そこで、教員たちが思いついたのがインターネットによる動画配信だったのだ。前日の放課後、そうした方針で臨むことを決めたあと、準備と試験を行ったのだそうである。機器を使った授業にありがちな、準備では問題なかったが本番は機器トラブルで進みませんでは困る。子供は意味もなく待てないし、代替の方法もない。入念な準備に遅くまでかかったそうだ。

 集会の後半、歌に合わせて身体表現をする場面があった。プレイルームの中で元気に動き回る子供たち。もう一つのスクリーンの向こうでは楽しそうに動き回る5年生、場を共にしていなくても一体感のある集会となった。