筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

つなぎの似合う6年生 ~ただ今、卒業制作真っ最中~

1月12日 つなぎの似合う6年生 ~ただ今、卒業制作真っ最中~

 このところ、冬晴れの日が続いている。
 授業中の教室を回って見ると、6年生が教室前の外のスペースで何やら制作をしているのが見えた。
子供たちも教師も「つなぎ」を着て、ペイントの最中であった。
身長が伸びてきた6年生には、つなぎがよく似合う。
大人びて見えるのだ。
もうすぐ、卒業を迎え、中学に行く、彼らがそれにふさわしく見えてくるから、着るものは大事だ。
それぞれ、異なる色のつなぎを着ており、取り違えることもないだろう。

 皆、黙々と作業をしている。
Y君に「何を作っているの」と聞くと「色を塗っています」との答えだった。
ちょっと「おかしい」と言った顔を作り、もう一度聞くと「いす」と答えてくれた。
一人で一脚、2人がかけられるベンチに、青や緑などの色を塗っている。
これまでの図工の時間で、木材を組み合わせたり、帆布を張ったりしてきたようで、色塗りは最後の仕上げのようだ。
K君に「この椅子、K君たちが作ったの?」と聞くと、K君はこっくりとうなずいた。
言葉少ないK君だが、私の言葉をしっかり受け止めて応えてくれた。
しばらく見ているとR君の「つなぎ」がひときわ汚れていることに気づいた。
しかも、細かいカラフルな水玉のような汚れが胸の当たりにいっぱいあるのだ。
しばらく見ていて原因が分かった。
R君は、ベンチの前に座って刷毛を動かしているのだが、時折、胸の前でベンチの木の部分を刷毛の木の部分ででたたく。
音を聞いているのだろうか、その動作が時折入る。
そのたびに、刷毛先から色が飛び散り、R君のつなぎの胸元に飛んでいくのである。
この作業を楽しんでいる様子が、そこからうかがえる。

 ベンチが完成する頃には、卒業式の練習が始まることだろう。教室を後にしながら、彼らの新しい生活への出発の日が近付いていることを実感した。

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