筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

運動会の中止とみかんの木

10月25日 運動会の中止とみかんの木

 先週の土曜日に予定していた運動会が、雨のため本日に延期になった。この週末は強い台風が襲来し、日本列島全体が長時間の強風と豪雨にさらされた。学校近くの海岸の砂が、風で吹き上げられたのだろうか小高く盛り上がったり、テトラポットが崩れたりしていた。

 今日は、延期した運動会の開催を予定していた。台風一過で晴れが続くと思いきや、朝から小雨模様でしかも寒い。止む無く中止の決断をせざるを得なかった。普段通り登校してきた子供たちも、さぞや沈んでいるだろうと思いながら、登校後の校内を回ってみる。

 幼稚部棟に向かって歩いていくと、入り口付近が賑やかである。近づいて見ると、緑鮮やかな葉の中にオレンジ色が混ざった木の枝が遊具との境にあるフェンスに立てかけられ、子供たちや教員たちが集まっている。「みかん」の木である。どうしたのかと近くの教員に聞くと、ある保護者が台風で折れた枝を、子供たちに見せたいと持ってきてくれたのだそうである。
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 R君が木の枝の真ん前に座って、みかんを枝から取った。そして、皮を向き、一房口に入れる。にんまり。美味しそうである。HさんはT先生と一緒に頬張っている。こちらはお互いの顔を見つめながら笑っている。みかんを食べることはあっても、枝についているみかんを取って食べることは、多くの子供たちにとって初めての経験だろう。
運動会を延期にした小憎らしい台風であるが、折れたみかんの枝は、台風が子供たちに残してくれたプレゼントになったようだ。