筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

みんなの前で~小学部集会から~

 7月5日 みんなの前で~小学部集会から~


プレイルームの前に大きく映し出されたケーキ。4年生のM君がケーキに立ったローソクを吹く真似をすると、画面が変わり「HAPPY BIRTHDAY」の文字が表示された。子供たちは、この仕掛に大喜びである(写真)。

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 小学部全体の集会を今年から行うことにすると聞いた。大きな集団の中で役割を果たす経験をさせたいとの意図があるようだ。一人一人のニーズに応じた指導を標榜してきた本校では、大きな集団での指導には慎重であった。個への対応が曖昧になってはいけないという心配からであろう。

 今日は、5年生が進行と発表を担当した。司会は、よくお話をするY君。進行表にしたがって読み上げる。読み間違いはないが、皆に伝える意識はまだ乏しい。これから育っていってほしいところである。

 5年生の発表は、前週に少年自然の家で行った宿泊学習についてであった。スライドと実演による発表である。スライドの発表のときに、ちょっとしたハプニングがあった。前のプログラムであった誕生者紹介の興奮が冷めやらない児童が動き回り、プロジェクターにぶつかってしまった。その影響で映写角度がずれてしまった。それを見た5年生のH君が、血相を変えてプロジェクターの位置まできて角度を修正した。H君は大きな集団に入ることが苦手で、これまで全校で行う行事になかなか参加できなかった。そのH君が参加するだけでなく、自分たちの発表に強い関心を持っていることを見せてくれた。とても嬉しいことだった。

 その後、5年生はキャンドルサービスを他の学年に実演して見せた。実際にローソクの火を他のローソクへと移していく。R君が真剣な表情でローソクの火を移す。J君もK君も、落ち着いて慎重に行う。ふだんは活発が過ぎて、ひとところにじっとしていることが苦手な面々だが大人びた表情を見せてくれた。暗がりの中でこの光景を見ていた他の学年の子供たちも、静かに注目していた。

 この後の今月の歌、「おばけなんてないさ」にも大きな集団で行う楽しさがあったように思う。ピアノやヒュルヒュルという面白い音の出る楽器とお化けのペープサートが飛び回ったり隠れたりする様子に、子供たちも触発されて動き回り楽しんでいた。

 中には、ボリュームが大きすぎたり自分の席では参加できなかったりした子供もいたようである。先生たちは今日の授業を反省して改善していくようである。次が楽しみである。私には、多くの子供たちが見せた笑顔や浮き浮き感が、こうした授業の可能性や必要性を物語っているように思えた。